今回は、全種類のプレックス剤をご紹介します。
プレックス剤っていっぱいあるんですね!それぞれ効果が違うんですか?
メーカーさんによって個性があり、効果や仕上がりが異なります。
プレックス剤を製造するメーカーさんは、他社との競合に制するために「独自の効果や、強み」を持っています。
そのため、複数のプレックス剤を比較すると、それぞれ全く別の製品と言ってもよいほど効果が異なる場合もあるのです。
なるほど、各メーカーのプレックス剤を教えて頂けますか?
美容師として成分の違いも知りたいです。
では今回、私「森越道大」全種類のプレックス剤の効果比較し、全種類のプレックス剤のメリット・デメリットまで詳しく解説させて頂きます。
SENJYU森越チーム独自の調査だけでなく、開発製造元のメーカーさんやディーラーさらもインタビュー及び、資料提供に協力してもらい、本記事を書かせて頂きました。
この1記事で全種類のプレックス剤の真実が分かる!
まずは、プレックス系、毛髪強化剤の基礎知識を解説させて頂きます。
知っている方はスキップして大丈夫です。
プレックス系、毛髪強化剤は海外初の特殊な薬剤です
↑以上の名称もあります。
例としてブリーチ剤100g使うとしたら、5~7%ほどの割合でプレックス系、毛髪強化剤を一定量併用します。
トリートメントはしていません。
ブリーチとカラーだけでこの仕上がり。
プレックス系を使うとトリートメントなしでも髪が艶々になるんですね!
絶対髪が傷まない訳ではありませんが、その仕上がりは本当に髪が傷んでいないと錯覚してしまうほどの効果があります。
プレックス系、毛髪強化剤は基本的にどんなメニューでも併用可能です。
トリートメントと共に使用するとダメージ修復効果が大幅に上げることができます。
本記事は、全メーカーさんの協力の元書かせて頂きました。
ケラフェクトコネクター開発製造元
ガモウ・オラプレックス担当
ファイバープレックス開発製造元
キャラデコ・クイックプレックス開発製造元
ウエラプレックスの画像と資料提供
エドルスタイルプレックス開発製造元
ロレアル・スマートボンド開発製造元
プレックス剤の効果だけでなく、メーカーさんの熱意までしっかりお伝えさせて頂きます。
表で記載されている効果はおおよその平均値です。
プレックス剤は担当美容師さんの力量や、髪質によって仕上がりが大きく異なる場合があります。
表は目安として見て下さい。
#(ハッシュタグ)の件数で、全世界との日本国内の知名度が大まかに分かると思います。
(執筆した時期の#件数を記載しています)
ではここからが本題!
全種類のプレックス剤をご紹介します!
各プレックス剤をさらに詳しく知りたい方は、各項目に別記事がありますので気になる方はご覧ください。
ケラフェクトコネクターは、酸が配合されていない代わりに、ケラチンを主体で構成されているプレックス剤です。
ケラチン主体のプレックス剤は他に例が無いので、次世代プレックス剤と言えます。
しかし、ケラチンの独特な臭いがするのが難点と言えます。
会社自体はかなり小規模ですが、その分、大企業の柵?が無いので配合成分に融通が聞くのだとか!?
そのため、髪の補強&補修成分が限りなく100%に近く、防腐剤がほとんど入っていないそうです。
ケラフェクトコネクターを併用すると、3回ブリーチをしても元より頑丈な髪になる研究結果もあります。
その効果は「110%髪が傷まない」と感じるほど。
インスタのハッシュタグ件数を見て分かる通り、知名度はかなり低め。
しかし、オラプレックスとファイバープレックスの原料開発会社とタッグを組んで開発されたので、効果と品質に関しては絶対的な信頼があります。
酸ではなくケラチン主体で構成された次世代プレックス剤です!
デメリットや注意点を詳しく解説
2017年に上陸したファイバープレックスは、日本国内ではプレックス剤のパイオニアです。
上陸当初はほとんど目を向けられませんでしたが「98%枝毛、切れ毛削減」のフレーズが話題となり、ファイバープレックスの名が徐々に浸透していきます。
髪を支える柱である結合を作りだす。
髪に柔らかさを与える効果。
髪内部のダメージ部分を補強する効果。
3種のジカルボン酸がそれぞれの役割を果たし、髪の補修&補強を行います。
ファイバープレックスの仕上がりは、髪にハリコシをだす効果が高いので、細毛、エイジング毛に使用すると力強い髪へ導く効果があります。
逆に髪が太くてしっかりしている方に使用すると、髪質が硬くなってしまう可能性があるので扱いに注意が必要。
知名度、信頼性など、申し分なく、オラプレックス同様、海外と日本国内で高い支持を受けているプレックス剤です。
ファイバープレックスは、ダメージで弱った髪にハリコシを与え力強い髪へ導く効果があります。
2014年に誕生したオラプレックスは、プレックス剤のパイオニア。
誕生から7年ほどで全世界150ヶ国に展開しているため、パイオニアの名に恥じない圧倒的な知名度を誇ります。
これほどまでに全世界で支持を受ける理由は、品質の良さはもちろん、全人類の髪質に対応した「人を選ばない」製品であったためと言えます。
オラプレックスは、理論上、髪への補修&補強効果はプレックス剤の中では最強と言われています。
しかし、これは理論上の話であり、髪質別で効果が大きく異なる場合もあるので、オラプレックスが世界一の効果を発揮すると断言できません。
オラプレックスの仕上がりは自然で、質感が大きく変わる訳ではありません。
これは、併用メニューの効果を邪魔しないために、あえて自然な仕上がりにしているのです。
そのため、オラプレックスは併用するメニューを選ばず使用できる、万能なプレックス剤と言えます。
パイオニアの名に恥じない品質と信頼性、そして確かな補修&補強の効果を発揮します。
ちなみに「ジマレイン酸」自体は、オラプレックスの特許ではありません。
「ジマレイン酸を使用した毛髪補修&補強の仕組み」この技術がオラプレックスの特許です。
2019年4月19日に誕生したクイックプレックスは、中野製薬のカラーブランド「キャラデコ」からだされています。
カラーブランドからだされているので、もちろんカラー&ブリーチと相性が良いプレックス剤。
プレックス剤の中ではとても珍しい「1液式完結」なので、2剤を使用する手間がありません。 そのため、2剤を使用しない分の時短施術を可能にしたクイック(時短)なプレックス剤なのです。
クイックプレックスは500mlの容量で、約250人のお客様に提供可能(ブリーチと併用時)これは、クイックプレックスが超高濃度で作られているので、1回の使用量がクイック(少量)で済むからです。
1液式完結による時短施術に加えて、1回の使用量が少量で済むので、平均メニュー単価が500円~と、圧倒的なコスパの良さを実現しています。
クイック(簡潔)でも、プレックス剤としての効果は本物で、他社に劣らない髪の補修&補強効果を発揮します。
クイックプレックスは「クイック」と言う性質上、価格設定が安めのサロンに向けたプレックス剤と言えます。
メーカー側も、価格設定が安めのサロンに向けて展開しているので、高級サロン向きではないイメージがあります。
クイック(簡潔)なこと!
2018年に誕生したウエラプレックスは、世界に名を馳せるカラーブランドである「WELLA」からだされています。
カラーブランドWELLAのプレックス剤だけあって、カラー&ブリーチと相性が良いプレックス剤です。
他社のプレックス剤は酸性ですが、ウエラプレックスはアルカリ性のプレックス剤と言う、珍しい特徴があります。
アルカリ性のウエラプレックスは、同じアルカリ性のカラー&ブリーチ剤と相性が良く、最大20%併用しても効果減力の心配なく併用が可能となっています。
もちろん、その他縮毛矯正剤やパーマ剤などアルカリ性の薬剤とも相性はGood。
カラー&ブリーチとの相性の良さは随一であり、カラーを得意としている美容師さんのために作られたプレックス剤です。
2019年9月20日に誕生したエドル・スタイルプレックスは、プレックス剤の中では最後発とされています。
しかし、最後発が故に他社のプレックス剤を徹底的に研究して作られているとのことです。
エドルスタイルプレックスは、1剤の主成分「酒石酸」「ビスPCAジメチコン」の2つの効果によって、髪内部と髪外部の両面から柔らかさを与える効果があります。
そのため、ブリーチ&カラー後柔らかな質感をキープ可能。
エドル・スタイルプレックスとカラーと併用する際の使用量は約1%と言う少なさ。
例としてカラー剤100gの場合、エドル・スタイルプレックスは1g
その使用量の少なさから、カラー&ブリーチ剤の効果減力を防ぐと共に、コスパの良さも実現しています。
エドルスタイルプレックス1剤の酒石酸と2剤のレブリン酸によって、端から端まで架橋を作る強い結合を作りだします。
しかし、これは2剤も使用することで達成する効果なので、強い結合を作りだすならば2剤の使用は絶対です。
柔らかな仕上がりを重視したプレックス剤です。
2018年3月28日に誕生したロレアル・スマートボンドは、カラー&ブリーチ剤の減力を招く金属イオンの除去に着目したプレックス剤です。
カラー&ブリーチ剤の金属イオン除去に着目しているので、カラーが得意な美容師さんに向けて開発されたプレックス剤と言えます。
ロレアル・スマートボンドの効果は、カラー&ブリーチ剤に含まれる金属イオンを除去し、カラー&ブリーチ本来の効果を引きだすことが可能。
また、金属イオンによって発生する色ムラ防止、アフターダメージの軽減効果もあります。
しかし、この金属イオン除去のメリットを知るには、そもそも金属イオンが何者なのか知る必要があると言えます。
もちろんプレックス剤の強みである髪の補修&補強効果も高く、元の髪より頑丈な髪を作りだします。
金属イオンを除去し、美しいカラー&ブリーチを再現するプレックス剤です。
ちなみに、元々髪内部に存在する金属イオンは除去できないので、Metal DXとの併用がおすすめ。
最後に、プレックス剤に対する誤解を防ぐため、覚えてほしいことを2つ解説します。
プレックス剤は併用メニューの難易度を下げる効果はありません。
美容師さんの技術力がなければ、プレックス剤は意味のない薬剤になってしまいます。
まずは、大元の技術力!その次にプレックス剤
プレックス剤の素晴らしさが分かるのは、併用する技術を極めている美容師さんだけなのです。
プレックス剤の2剤は正直、影の薄い存在になっていますが、とても重要な役割を果たしています。
そのため、特別な理由が無い限り、2剤までしっかり使用しましょう。
プレックス剤はメーカー別に、独自の強みや個性があることが分かったと思います。
確かに!同じプレックス剤でも1つ1つ効果を比べると、全然違う製品だってことが分かります。
これだけ沢山あると、店舗の特色や、お客様ニーズによって使い分けることができますね!
ぜひ、本記事を参考にしてプレックス剤を選んで頂けたらと思います。
また、新たなプレックス剤が誕生したら本記事で解説したいと思います。
プレックス剤に関して分からないことがあれば、なんでもご相談下さい。
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