酸熱トリートメントって、カラーを色落ちしてしまうって聞きましたど本当ですか?
確かに、「グリオキシル酸」配合の酸熱トリートメントは色落ちのリスクがあります。
グリオキシル酸???
「酸熱トリートメントをするとカラーが色落ちする」これは紛れもない事実!
ですが、色落ちのリスクが高い酸熱トリートメントは、「グリオキシル酸」が配合されている製品のみ。
グリオキシル酸は、色落ちリスクが高いのに関わらず、2020年現在、約8割の酸熱トリートメントに配合されています。
なぜ、グリオキシル酸が配合されていると、カラー色落ちしてしまうのか?
目次
まず、酸熱トリートメントについて軽く解説します。
酸熱トリートメントは、2018年に誕生した新た技術で、髪のダメージをサラサラツヤツヤな髪へ導きます。
酸熱トリートメントが美容業界に与えた影響はとても大きく、 「マツコ会議」を初めとする、多数のメディアでも取り上げられ、「髪質改善」という名称がネット上で話題になるほどでした。
酸熱トリートメントの誕生は、美容業界に革命を起こしました!
酸熱トリートメントの主役は、名前の通り「酸」です。
酸の効果によって、新たな結合が作られて、髪内部のダメージを補修するのですが、その原理や仕組みはとても複雑…
↓酸熱トリートメントの仕組みを詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
↓酸熱トリートメントの具体的な効果を知りたい方はこちらの記事がおすすめ。
酸熱トリートメントにの「酸」は、1種類だけでなく、製品によって様々な酸が配合されていて、酸の種類によって、酸熱トリートメントの仕上がりに影響します。
グリオキシル酸の仕上がりは、弱った髪をハリコシのある髪にする効果があり、最も効果を実感しやすいといわれる。
レブリン酸は、髪にツヤをだす効果がとても高い。しかし、グリオキシル酸のようなハリとコシはでない。
サリチル酸配合の酸熱トリートメントは、パーマの後にやってもウェーブが落ちないため、パーマと相性が良い。しかし、効果が最も実感しにくいといわれる。
グリオキシル酸をメインに、その他の酸が配合されているタイプ。 グリオキシル酸の長所を生かして、その他の酸の効果も掛け持つ酸熱トリートメントとなる。
など
その他、たくさん種類があります。
グリオキシル酸は最も一般的な酸熱トリートメントの「酸」であり、2020年現在、グリオキシル酸配合の酸熱トリートメントが主体。
やや前置きが長くなりましたが、ここからが本題!
グリオキシル酸配合の酸熱トリートメントは、なぜカラー色落ちリスクが高いのでしょうか?
考えられる原因はこの3つ!
3つもあるんですか???
色々調べた結果、「絶対これ」と断言できる原因は分かりませんでした。その変わり「3つの説」が浮上しました。
多くの美容師さんは、アルカリ破壊説が原因と考えています。
まず、酸熱トリートメントはグリオキシル酸が配合されているので酸性。
一方、カラー剤はアルカリ性でできています。
酸性とアルカリ性が混ざると、お互いの効果を打ち消してしまいます。
その理屈から、「酸性」の酸熱トリートメントと「アルカリ性」のカラー剤がぶつかると、お互いの効果を打ち消してしまい、
結果、酸熱トリートメントがヘアカラーの効果を打ち消して、色落ちしてしまうということ……
酸性とアルカリ性の相性の悪さからでた説。
私もこのアルカリ破壊説の理論を、数多くのお客様に説明してきました。
最近どうもこのアルカリ破壊説の理論はおかしいのではないか?と思うのです。
過去の記事でも、カラーのアルカリが酸によって破壊されるため色落ちする、「アルカリ破壊説」を説明してきました。
2020年に改めてカラーの仕組みや理論をよく調べた結果…
カラー剤に含まれる「アルカリ」の役割は、閉じているキューティクルを開きます。
そして、開いたキューティクルからカラーの色素が入っていき…
塩素(アルカリ性)が髪の色素を抜けます。 ここでアルカリの役目は終わり。
そもそも髪が染まる仕組みは、カラー剤の色素が酸素と反応して変色することで、髪が染まります。 つまり、「アルカリ」はカラーの発色に関わっていない。
ヘアカラー後、髪内部の色素成分は、「アルカリ」ではなく「酸化した色素」
髪を染めた後、「髪内部のカラー色素がアルカリ」という概念そのものが間違っている。
酸化した色素は「酸性」、グリオキシル酸も「酸性」
結果、アルカリ性でないカラー色素は、酸熱トリートメントの「酸」で色落ちすることはありえない。
つまり、「アルカリ破壊説」は間違っているのですか?
個人的にそう思っています!
まず、ジアミンが何かを解説します。
ジアミン(正式名称パラフェニレンジアミン)は、ヘアカラーに含まれている成分の1つ。 カラーをする際になくてはならない成分であり、数多くのヘアカラーに含まれていますが、アレルギー反応のリスクが高いことがデメリット。
ジアミンは、アレルギー反応によって身体に大きな影響を及ぼすこともある成分……つまり扱いが難しい!
そんな、アレルギーのリスク高い成分と分かっていながら、数多くのカラー剤に含まれているので、ジアミンがそれだけ重要な成分なのです。
こうした扱いが難しい薬剤を多数使用するので、
美容師は「国家資格」なのです。
そんな、カラーをキレイに出す際に重要な成分である、ジアミンの弱点、それは「グリオキシル酸」と相性が悪い!
ジアミンとグリオキシル酸がぶつかると、グレオキシル酸がジアミンを破壊してしまうのだとか…
ヘアカラーになくてはならない成分が、グリオキシル酸によって破壊されてしまうので、キレイに染めたカラーも色落ちしてしまう……。
というのが、結論になります!
ちなみに、他の酸はジアミンとぶつかっても、大きな影響がないので色落ちのリスクが低いと考えられます。
最後の説は、グリオキシル酸のPH値が関係しています。
本来髪のPH値は、4.5以上5.5未満の弱酸性ですが、この数値を上回っても、下回っても髪に対して良いことはありません。
つまり、PH値が4.5を下回ると、髪内部のバランスが崩れカラー色素が髪内部で維持できず色落ちしてしまう。
この説は、グリオキシル酸と他の成分との相性が悪いわけではなく、髪が酸性に傾くこと自体が良くない。という、ちょっと漠然とした推測が結論になります。
以上、グリオキシル酸配合の酸熱トリートメントが色落ちしてしまう3つの説を解説しました。
グリオキシル酸は色落ちのリスクがありますが、酸熱トリートメントにとってなくてはならない成分であることは間違いありません。 冒頭でも解説しましたが、業界で出回っている酸熱トリートメントの8割は「グリオキシル酸」が配合されています。
それだけ、グリオキシル酸配合の酸熱トリートメントはダメージケアに効果があるのです。
酸熱トリートメントに「グリオキシル酸」が配合されていたからこそ、美容業界に革命が起きたといっても過言ではありません!
そんな方に良いお知らせがあります!
当時の同時施術でも色落ちしない、酸熱トリートメント&カラーのメニューの開発に成功しました!
もちろん、酸熱トリートメントの効果もそのまま!
工程だけいえば、最初に酸トリを半分おこなってから、カラーを行い、もう半分の酸トリを最後に行う流れ。
酸熱トリートメントを2回行うのではなく、1回を前後半分ずつ分けて行います。 説明だけ聞くと「ほんとに色落ちしないの…?」と思ってしまうかもしれませんが、
研究に研究を重ねて生み出した技術なので、絶対に色落ちしない酸熱トリートメントの提供を約束します!
当日の同時施術でも色落ちしない、カラー&酸熱トリートメントについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ここまで、読んでくれた皆様へ
今回、グリオキシル酸配合の酸熱トリートメントが、なぜヘアカラーを色落ちさせてしまう原因について解説しました。 本記事は「森越道大」と執筆者の独断と偏見で書かれています。 実際、科学実験を行ったわけではなく、今までの経験、そして理論と仕組みから見て、
「恐らくそうだろう」といった感じで書かれていますので、どうかご了承ください。
酸熱トリートメントのことはもちろん、ヘアケアに関して何か分からないことがあれば、「森越道大」にぜひご相談ください!
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