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お客様のことを本当に考えたとき、美容業界は今のままでいいのか? MORIKOSHIチームが立ち上げた『スペシャリスト制度』の挑戦!

お客様のことを本当に考えたとき、美容業界は今のままでいいのか? MORIKOSHIチームが立ち上げた『スペシャリスト制度』の挑戦!
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森越 道大

森越 道大

スペシャリストチーム技術統括代表/パーマ美容師
■名前:森越 道大(もりこし みちひろ) プロフィールページへ
■所属:GARDEN
■在籍:NEUTRAL DOOR 武蔵小杉(神奈川県川崎市中原区新丸子東3-946-3 MKファーストビル2F)
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お客さん男性

一般的な美容室では、ひとりのスタイリストに対して、数人のアシスタントが つくというかたちでお客様の施術が行われています。
しかし、このシステムには様々なデメリットがあります。



  • 例えば、アシスタントにつくのは美容師になってまだ日が浅いスタッフである ことが大半で、技術的には未熟であることが否めません。

  • また、アシスタントは成長するとひとり立ちしていくので、それまでに構築し てきたお客様との関係性を一度失ってしまうことになります。
  • 何度かの施術を経てお客様と仲良くなれたとしても、結局は限定的なお付き合いに
    なってしまうのです。

  • こうした問題を解消するために、スタイリストがアシスタントを使わず、 すべての作業をひとりでまかなおうとすると、
    今度は必然的に予約の取りにくい美容師になってしまいます。

これもまたお客様の満足度を上げるシステムとは言えないでしょう。

お客さん男性

そこで発案されたのが『スペシャリスト制度』です。

これは『GARDEN』に勤務する森越道大が考案した制度で、

カット、パーマ、カラー、ヘアケアなど様々な施術のスペシャリストが、ひとつのチームとなり、

そのメンバーが一丸となって自分たちの
お客様を担当するというもの。

そうすることで、常に高い技術力を発揮し、人間関係も豊かにし、

ひとりひとりのお客様に満足していただけるサービスを提供するという仕組みです。

お客さん男性

『スペシャリスト制度』を考案した背景にあった美容業界に対する問題意識や、

始めてみてからのお客様の反応、そしてこの制度によって実現したい未来について、

考案者の森越さんに話を聞きました。

アシスタントという制度はお客様のためになっているのか?



ー最初に『スペシャリスト制度』を作ろうと思った経緯について教えてください。


森越 道大

僕は今、美容師になって15年目なんですけど、その中で一緒に仕事をしてきた
アシスタントというのは何人も何人も変わってきています

森越 道大

それは、彼らが成長して、ひとり立ちしていったということなので、いいことではあるんですけど、

果たして「お客様のためになっているのかな?」っていう疑問はずっと抱えてて。

お客さん男性

あー、なるほど。

森越 道大

美容師ってみんなそうなんですけど、忙しくなればなるほど、アシスタントに任せる仕事が増えて、自分自身がお客様に接する時間が少なくなっていくんです。

だけど、基本的にアシスタントというのは修行の身なので技術が未熟であることが多くなります。

さらに、上達した頃にはスタイリストデビューしていくので、アシスタントのクオリティというのは常に上下することになるんですよ。

お客さん男性

技術が未熟なところからスタートして、上手くなったと思ったらまた新しいアシスタントがつくということの繰り返しなんですね。

森越 道大

そうなんです。なので、新人を育てるという意味ではいいシステムなんですけど、「お客様に最高の技術を提供できるのって一体いつなんだろうか?」

と思うことがあって。 僕たちは、お客様にとって常に最高の技術を提供し続けないといけないし、そうじゃないとまた来ていただけないと思うんです。

それを実現するために様々な試行錯誤をしてきたのですが、やっぱり根本的な解決には繋がらなかったんですよね。

お客さん男性

そういうジレンマを解消するために考案されたのが『スペシャリスト制度』だったと。

森越 道大

はい。アシスタントが変わり続けるのではなく、一定のメンバーで構成されたチームとしてお客様を担当することで、

技術面では常に高い技術力を発揮し、人間関係も豊かにしていけるんじゃないかと考えています。

森越 道大

そもそも、今の美容界で浸透しているアシスタント制度というのが始まったのは、カリスマ美容師ブームの頃からなんですよね。

それまでアシスタントというのは床掃きとシャンプーしかできなかったんですけど、あまりの人気で仕事が追いつかなくなったカリスマ美容師の方が効率を上げるために、カラーやパーマといった業務を任せるようになったんです。

お客さん男性

つまり、せいぜい2、30年前にできたシステムなんですね。

森越 道大

そうなんですよ。

だったら、僕らが新たに『スペシャリスト制度』というのを作ってもいいよねって。

「お客様にとっても、スタッフにとっても、こっちの方がいいんじゃない?」と思うので。

そういう姿勢を、美容業界全体に問いかけたいという気持ちも持っています。



美容業界の人口減に伴う技術低下の懸念

お客さん男性

人材育成という意味でいえば、アシスタント制度は優れたシステムだというお話でしたが、
その点は『スペシャリスト制度』だとどのようにフォローされているのでしょう?

森越 道大

そもそもの話なんですけど、カリスマ美容師ブームの頃と比較して、今は美容業界に入ってくる人の数が1/3程度まで減っているんですよ。

そうなると何が起こるかというと、店側は新人をなるべく早くスタイリストデビューさせて、売り上げを立てられる人を増やすという方向に動くんです。

お客さん男性

それは、修行の時間が短くなるということですか?

森越 道大

はい。僕がアシスタントをやっていた頃って、7年くらい修行を積んで、ようやくスタイリストになれたんですよ。

その期間って技術はもちろんなんですけど、お客様との接し方とか、店内で快適に過ごしてもらうための工夫とか、すごくたくさん学ぶことがあったんです。

だけど、今は2、3年でスタイリストデビューという店舗が多くて。下手したら、1年でスタイリストになるというケースもあります
技術チェックの項目をギュッと凝縮して、そこをクリアできる時間を短縮しているんですよね。

お客さん男性

そうした変化は、クオリティの低下に繋がっていかないんですか?

森越 道大

各店とも、新人が練習する時間を設けて、クオリティを落とさないような努力はしています。

だけど、僕としては、このままいくと美容師のクオリティが落ちていって、美容業界全体が衰退していくのではないかという懸念はあります。

森越 道大

昔と今でもうひとつ大きく違うのはSNSの存在です。
今は極端にいうと、技術の有無ではなく、SNSの人気だけでお客様が集まることがあるんです。

SNS自体は有効なツールだと思うんですけど、クオリティの向上ではなく、集客の努力ばかりしていている店舗も多く、その結果として最近は低価格サロンというのが増えているんですよね。

お客さん男性

SNSは普及した結果、低価格サロンが増えた?
一体、なぜなのでしょう?

森越 道大

つまり、価格を下げて、SNSで発信することによって新規のお客様だけを狙うというサロンが増えているんです。

クオリティを上げて、リピーターとして来てもらうという姿勢とは真逆のサロンですね。

お客さん男性

あぁ、なるほど。

毎回指名料を払って同じ美容師の方に切ってもらうより、その都度安い美容室を探して切ろうという人の心理はわからなくもないですね。

ただ、そうなると切ってもらう側がカットのクオリティを見る目も衰えていきますよね。高い技術のサービスを受けていた時と比べて、視座が下がってしまうというか。

森越 道大

そうだと思います。

そうなってしまったら、これまで美容会が積み重ねてきた技術が廃れ、業界全体が衰退していってしまうんじゃないかなと思っていて。

そういう懸念もあるので、『スペシャリスト制度』では各人が得意な技術を伸ばすという方向で人材育成を考えています。

森越 道大

別にカットやパーマだけが美容師の仕事ではなく、カラーやヘアケア、カウンセリングだって立派な仕事だと思うので、そういう得意分野を伸ばしてスペシャリストになってもらう方がいいなって。

お客さん男性

お客様の立場からしても「◯◯のスペシャリストです」って言われた方が、安心感がありますよね。

森越 道大

実際、『スペシャリスト制度』のメンバーは、各自が得意とする技術を突き詰めて訓練を積み重ねているので、ものすごい早さで成長するんですよ。

今までは僕がすべてお客様の最終チェックをしてたんですけど、もうそれぞれに任せても十分なレベルになりました。

森越 道大

そのお陰で、僕もひとりひとりのお客様としっかり向き合えるようになりましたし、施術のクオリティ面でもお店で過ごす時間の面でも、以前よりもお客様に満足していただけるようになりました。

「お客様にもっと満足してもらうためにはどうしたらいいか?」ということを考えられる時間が増えたので、仕事自体もすごく楽しいですね。



女性美容師が出産後も充実した仕事を続けられるために

森越 道大

クオリティ面の低下と共に、僕が今美容界で問題だと思っているのが、出産をきっかけとする女性美容師の離職です。

女性美容師って、産休後の復帰がかなり大変なんです。産休明けに戻ってきたら、お客様が全然きてくれないということがあるんですよね。

お客さん男性

それは「その人に切ってもらいたい」と思っていたお客様が、産休中に別の 美容師さんのところへ行くようになってしまうということですか?

森越 道大

それが大きな理由ですね。お店の中で引き継ぎもするんですけど、やっぱり人と人の相性というのはありますし、お店を変えるというお客様もいらっしゃるので。

だから、1年ほど期間が空くことで、今まで積み上げてきたお客様との関係が失われてしまうというケースが少なからずあるんですよね。

お客さん男性

そうなると、極端な話、ゼロからのスタートになる。

森越 道大

そうです。

急にフリーランスになったみたいな感じで。一般的に美容師って、基本給+歩合という給料制度になっているので、担当するお客様が減るというのは暮らしに直結する問題なんです。

女性美容師の働き方として、それってあまりに辛いじゃないですか。夢を持って美容師になったのに、結婚して、子どもが生まれたら、今までの蓄積が失われてしまうなんて。

お客さん男性

そうですね。せっかく技術や関係性を積み上げてきたのに、それではあまりに選手寿命が短くてもったいないですよね。

森越 道大

そうなんですよ。

現状、うちのお店でも多くの女性美容師は、「そんなもんだよね」と思いながら仕事をしているんですけど、

出産を機に辞めてしまうのは美容業界全体にとっても大きな損失だと思ってて。

お客さん男性

それまでに培ってきた技術が通用しなくなるわけじゃないのに、離れていってしまうのは惜しいですよね。

森越 道大

そういう女性美容師たちにとって、どういう働き方が幸せなのかを考えると、きっとお客様から「帰ってきたんだね!待ってたよ!」って迎え入れられることだと思うんです。

そのためにも『スペシャリスト制度』は有効な手段になると思っています。

出産前からチームでお客様に対応することで、メンバー全体との人間関係を築いて、産休中は別の人間が担当していても、戻って来たらちゃんと元通りに引き継げるかたちにできるんじゃないかなと。

お客さん男性

産休のために引き継ぎ担当者がイチから関係性を築くのではなく、その前から全体で関係性を築いていくということですね。

森越 道大

はい。それが実現できれば安心して産休に入れるし、帰ってきてからも楽しく働けるんじゃないかなって。

お客さん男性

そういうかたちが実現できれば、出産を機に離職してしまう女性も少なくなりそうですよね。

森越 道大

美容師って手に職の仕事だから、本当は息の長い職業なんです。だから、それを活かせる環境を作るというのも業界全体の重要な課題だと思っています。

お客さん男性

そういった課題に対しても『スペシャリスト制度』は、有効な手段になると。

森越 道大

そう考えています。

美容師にとっても、お客様にとっても、いい制度なんじゃないかなって。

今までのようにアシスタントが次々と変わることがなく、経験や知識が豊富なスペシャリストによって常に高い技術力を提供できますし、美容師としてもお客様との関係を維持していけますから。

それに、男性目線、女性目線と様々な視点・角度からアドバイスができるので、お客様にもより満足していただけるかなと。だから、『スペシャリスト制度』には、本当にメリットしかないと思うんですよ(笑)。

お客さん男性

お客様の満足度を上げ、美容師側も楽しく働くことができ、なおかつ美容界が抱える問題も改善できる。そう考えると、確かにメリットばかりですね。

森越 道大

ええ。

同業者やお客様が喜んでいる姿は、僕自身にとってもすごく嬉しいことなので、

これからも『スペシャリスト制度』だからこそ実現できる未来を真剣に考えていきたいと思っています。

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スペシャリストチーム技術統括代表/パーマ美容師
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