近年話題の「酸性ストレート」ですが、
酸性ストレートをした結果、ビビリ毛になってしまうお客様がいるのです。
酸性ストレートって髪にやさしいイメージがあったのに、なぜビビリ毛になってしまうのでしょうか?
酸性ストレートは「髪にやさしい」イメージもありますが、大きな注意点があるのです。
髪にやさしいは決して間違っていませんが、酸性ストレートだからと言って髪が傷まない訳ではありません。
むしろ「酸性」「髪にやさしい」ワードが先走って大きな誤解を招いている事実があるのです。
今回、年間5000人担当美容師SENJYUチームが、酸性ストレートの誤解と失敗例、その原因と対処法を詳しく解説します。
酸性ストレートに限らずどんなメニューでも、お客様の希望を叶えるには「技術力」が必要なのです。
そして、お客様の希望を叶える際は、もはや薬剤が酸性orアルカリ性の違いなど全く関係ありません。
本記事は、酸性orアルカリ性の違いではなく、本当に大切なのは「結果」である事実を伝えるためにこの記事を書かせて頂きました。
そして、この記事で酸性ストレートは安全である根拠もしっかりお伝えしたいと思います。
目次
酸性ストレートとは、薬剤の種類が「酸性」になった縮毛矯正だと思って下さい。
縮毛矯正の薬剤はアルカリ性でしたが、近年は酸性の薬剤でも効果を発揮できるようになりました。
そして、酸性の薬剤を使用した縮毛矯正を「酸性ストレート」と呼ぶようになったのです。
ベースとなるメニューは縮毛矯正なので「酸性縮毛矯正」「酸性矯正」とも呼ばれます。
縮毛矯正の薬剤がアルカリ性から「酸性」になることで、なにか良いことがあるのでしょうか?
SENJYUチームが思う、酸性の薬剤を使用したことによるたった1つのメリットは以下の通りです。
縮毛矯正と酸熱トリートメントは、酸性とアルカリ性なので相性が悪く、同時施術がほぼ不可能でした。
一方、酸性の薬剤を使用した酸性ストレートは、同じ酸性の酸熱トリートメントと同時施術が可能になったのです。
くせ毛が強い根元〜中間が酸性ストレート、ダメージが大きい中間〜毛先が酸熱トリートメントで併用施術を行います。
以上が、SENJYUチームが思う、酸性ストレート最大にして唯一のメリットだと思っています。
なるほど、でも「髪にやさしい」はメリットに含まれないのでしょうか?
正直、SENJYUチームが「酸性ストレートだから髪にやさしい」とは思っていません。
↑ストレート効果が低めの酸性ストレートは、薬剤のパワーも落ちるので髪に与えるダメージも低めになります。
ストレート効果が低くなれば髪に加わるダメージも低くなるので「酸性ストレート=髪にやさしい」訳ではないのです。
縮毛矯正は強めの薬剤を使用しているのでストレート効果も強くなりますが、薬剤のパワーは調節可能です。
薬剤のパワーを弱めると、ストレート効果は低くなりますが、その分髪に与えるダメージも低くすることができます。
酸性ストレートと縮毛矯正の薬剤のパワーが一緒だと、ストレート効果も同じぐらいになります。
そうなると、もはや酸性ストレート&縮毛矯正の違いがほとんどなくなるのです。
↑前者が縮毛矯正で、後者が酸性ストレートと言うこと。
強い薬剤を使用するほど効果も高いが、その分副作用も大きくなる。これは自然の摂理と言えます。
以上のことから、酸性ストレートは「髪にやさしい」は間違っていると言えるのです。
酸性ストレートは、薬剤が酸性であるがゆえのデメリットもあると言われています。
アルカリ性で構成されている縮毛矯正の薬剤は髪表面のキューティクルを開く効果があります。
一方、酸性ストレートの1剤は酸性で構成されているため、キューティクルを開くことができません。
酸性ストレートは、キューティクルを開かずに髪内部に1剤を浸透させることができるのです。
↑1剤は髪をストレートにするために使用します。
1剤でキューティクルを開くか?開かないか?が大きなポイントになります。
1剤を髪に浸透させた後、一定の時間で効果を止めないと薬剤が作用し続けてダメージの原因になってしまいます。
1剤の効果を発揮させた後は、2剤を使用して1剤の効果を止める必要があるのです。
髪表面のキューティクルが開いていれば、2剤をしっかり浸透させることができます。
しかし、キューティクルが閉じていると、2剤の浸透が悪くなってしまいます。
縮毛矯正の薬剤を使用するとキューティクルが開くので、2剤をしっかり浸透させることができます。
しかし、酸性ストレートの薬剤はキューティクルが閉じているので、2剤の浸透が悪くなってしまうのです。
では、2剤をしっかり浸透させることのできない髪はどうなってしまうと思いますか?
「1剤の効果を発揮し続ける=ダメージし続ける」ってことになりますよね?
アルカリ性の薬剤を使用する縮毛矯正は「キューティクル開く=髪に悪い」と思われています。
しかし、キューティクルを開くと薬剤の浸透が良くなるので、決して髪に悪いことではないのです。
むしろ、キューティクルを開かないと、薬剤を髪内部に閉じ込めてしまうリスクがあるのです。
酸性ストレートは、1剤のパワー&放置時間を間違えてしまうと、後からフォローできません。
そのため、酸性ストレートは薬剤選定&放置時間の調節が難しいのです。
薬剤の扱いを間違えると後戻りができない。これが酸性ストレートの難しさなのです。
近年、酸性ストレートを失敗されてビビリ毛になってしまう人が続出しています。
これは、酸性ストレートの扱いの難しさが関係していると思っています。
先ほども解説しましたが「酸性=髪にやさしい」と言う解釈は間違っています。
酸性ストレートは薬剤を使用する以上、髪は絶対に傷んでしまいます。
酸性でもアルカリ性もでも、美容師さんの技術で結果が決まるのです。
酸性ストレートの薬剤は、縮毛矯正の薬剤より扱いが難しいです。
もし、薬剤の扱いを間違えてしまうと髪を傷めてしまう可能性が高いのです。
これは酸性ストレートに限った話ではありませんが、アイロンワークを間違えると髪はチリチリに傷んでしまいます。
アイロンワークの失敗は、酸性ストレートを含め、縮毛矯正や酸熱トリートメントでも発生する失敗例です。
SENJYUチームは酸性ストレートの失敗されたお客様のお直しを行なっています。
酸性ストレートを失敗されたお客様の多くは、髪が傷んでいる場合が多いです。
そのまま放置すると、ビビリ毛になってしまったり、髪が生え変わるまで酸性ストレートや縮毛矯正をかけられない可能性があるので、まずはダメージケアを行います。
SENJYUチームは、元の状態に戻す(近づける)ことを意識したお直しを行います。
SENJYUチームは、酸性ストレート&縮毛矯正の失敗直しに長けている美容師なので、失敗されてお困りの方はなんでもご相談下さい。
酸性ストレート自体は危険なメニューではありません。
むしろ、従来の縮毛矯正にはないメリットもあるので、素晴らしいメニューの1つだと思っています。
しかし「酸性=傷まない」の過信が広まっている事実があるほか、扱いの難しさから失敗する事例も続出しているのが現状。
酸性ストレートは素晴らしいメニューだからこそ、SENJYUチームは記事を通して酸性ストレートの正しい情報を発信していきたいと思っています。
また、SENJYUチームは酸性ストレートの失敗直しも行っているので、気になる方はいつでもご連絡下さい。
「酸性ストレート失敗直し」「縮毛矯正失敗直し」どちらも行っています。
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