サミートリートメントとカラーは一緒に施術できないという記事や動画をよく見かけるんですが、本当なんですか?
一般的にはサミートリートメント(酸熱)とカラーは相性が悪いと言われています。
相性が悪いと髪はどうなるんですか?どうせサミートリートメント(酸熱)をやるなら、カラーも一緒に出来ると嬉しいんですが…。
相性が悪いと、せっかくカラーをしたのにうまく染まらなかったり、サミートリートメントの効果が半減したりしてしまいます。
しかし酸熱トリートメント実績NO1の実績を持つチーム森越は、カラーとサミートリートメントの効果を保ったまま、同時に実施することを可能にしました。
今回は、実際にサミートリートメント(酸熱)とカラーを同時に施術しながら工程を解説していきます。
サミートリートメントの解説動画はこちら
目次
解説に入る前に、まずはサミートリートメント(酸熱)とカラーの違いを見ていきましょう。
ズバリ、酸熱トリートメントとカラーの違いはphです。
酸熱トリートメントは、その名の通り「酸性」のトリートメント。
カラー剤は「アルカリ性」。
そして私たちの髪の毛は「弱酸性」で出来ています。
理科の授業を思い出して欲しいのですが、酸性とアルカリ性は相反するものであるため相性が悪いのです。
通常カラーだけ施術する時は、弱酸性の髪へアルカリ性の薬剤を塗り、染めます。
しかし、そこに酸熱トリートメントの工程を加えることにより一度酸性になった状態でカラーリングしなければいけなくなります。
そうなると通常のカラーよりも染まりにくかったり、ムラになったり、出したい色に染めることが非常に難しくなってしまうのです。
ちなみにカラーと酸熱トリートメントを同時に行うと、お互いの効果を打ち消してしまうと言われていますが、正確に言うとグリオキシル酸(酸熱トリートメントの主成分であり髪の新たな結合を作る成分)への効果は低下しますが、アミノ基(タンパク質とアミノ酸からなる髪の一部を作る成分)は残ります。
相性が悪いと言えど、全く効果がなくなるわけではないのです。
▼もっと詳しく知りたい人はこちらの記事をチェック。
酸熱トリートメントの理論と仕組みを徹底解説!【2020年最新】
上記で説明したように、一般的には相性が悪いので同時に行われていないことが多い施術です。
ただしチーム森越ではお客様からの要望が大変多いため、森越チームにて酸熱トリートメントが2回目以上のお客様に対して同時の施術を行っています。
え?綺麗に色が入らなかったり、色ムラが出来てしまうんじゃないんですか?
そうです。きれいに染めることは難しいのですが、日本一の酸熱トリートメントの実績を持つ森越チームだからこそ、カラーと酸熱の効果を保ち美しい髪にする施術が実現できるのです。
工程はとってもシンプルです。
髪の傷みが激しい人には、酸熱トリートメント→カラー→追い酸熱トリートメント。
この「追い酸熱トリートメント」と言うのは、僕が生み出した言葉。カラー剤を洗った際のトリートメントに酸熱トリートメントを数プッシュして、カラー後の髪に酸を加える方法です。
これにより、カラーでアルカリ性に傾いた髪を、少し酸性に調節し、コシのある髪に仕上げることが可能に。
それほど髪の傷みがない人は、酸熱トリートメント→カラーの順番で、色ムラのない美しい髪色とハリのある髪に仕上げられます。
実はこの工程、とてもシンプルで簡単そうですが、お客様の髪の傷みを確認した後に酸熱トリートメントの酸性濃度と、カラー剤のオキシ濃度の調整が必要となり、技術と経験がとても問われるものなのです。
ちなみに調整する濃度は、酸熱トリートメントの酸性濃度は10〜20%、カラー剤のオキシ濃度は2〜6%。
今回の取材で施術をした髪はそこまで傷みが激しくなかったため、サミートリートメント (酸熱)は濃度10%、カラー剤はオキシ濃度3%にて同時施術を行いました。
お客様の髪の毛の状態を見て、濃度を細かく調整しています。
今回施術する髪は見た目こそパサパサですが、髪の内部はそこまで傷んでいないので、「酸熱トリートメント→カラー」の工程での実施となりました。
まずは、シャンプーで汚れを落としていきます。ちなみにここで使っているシャンプーとトリートメントもサミーの酸熱アイテムです。
軽くクシでとかしたあと、サミートリートメントを塗っていきます。
今回の酸性濃度は10%。20%はかなり傷んだ髪の人向けで、結構効くためバリバリになってしまうので、お客様の髪の傷みの見極めがモノをいいます。
だいたい、1スライス4プッシュくらいなので、全体で15〜20プッシュほどします。
サミートリートメント(酸熱)が髪の内部へ浸透するように髪を保温するキャップで、ポカポカ浸透中。
よく他の美容室でヒーター見たいなものを当てられることが多いんですが、それと同じですか?
用途は同じですが、このキャップの方がしっかりと温められるので効果的なんですよ。
温めたあとは、サミートリートメント(酸熱)が髪の内部まで浸透しているか、指で触ってしっかり確認してくれます。(ここでは髪が酸性に傾いています。)
酸熱トリートメントを塗ってある髪に、そのままカラー剤を塗っていきます。
前回の髪色が明るすぎたので、今よりトーンを抑えたい、ただあまり黒く見えないようにして欲しいという要望のもと「オリーブグレージュ」に。
「オリーブグレージュ」はアッシュ系なんですが、実は酸熱トリートメントはアッシュ系の色味を出すのが難しいんです。
え!じゃあ、違う色をお願いした方がいいですか?
大丈夫ですよ(笑)ブラウンを加えることで、アッシュ系が難しい酸熱でもキレイに安定したアッシュを出すことが出来るんです。
一般的には、相性が悪いとされているサミートリートメント(酸熱)とカラーですが、濃度やカラーを調節することにより、程よく仕上がるので、調合さえ間違わなければ2つを同時に行えるのでとても効率的に美髪を手に入れられるんです。
再びシャンプー。カラー剤をしっかり落としていきます。
1回目のシャンプー同様にサミー酸熱シャンプーとトリートメントで洗ってくれます。
ちなみに酸熱トリートメントの持ちをよくする秘訣は、シャンプーとトリートメントも同じく酸性のものを使うこと。
実は、ドラッグストアで販売されているシャンプーの多くがアルカリ性なので、せっかく酸熱トリートメントの施術をしても落ちやすくなってしまうのです。
サミーのシャンプートリートメントはお店で販売しているので、このあとで紹介しますね。
最後に、ドライヤーとストレートアイロンで熱を加えて、余計な水分を飛ばして髪を強化していきます。
ストレートアイロンの熱で髪を伸ばしていると勘違いしている人もいらっしゃいますが、実は熱を加えることで結合を行い、髪の内部から強化しているんです。
以上、約1時間30分ほどでサミートリートメント(酸熱)とカラーの同時施術が完了しました。
お客様の髪の状態を把握した上で、ひとりひとりベストな調合や対応に変えています。
カラーが抜けて、パサパサな髪。広がりがあり、収まりが良くない印象の髪が…。
サミートリートメント(酸熱)とカラーで、こんなにツヤツヤな仕上がりに。しかも、この写真はブローのみの仕上がり。ストレートアイロンを行っていない状態でこの艶やかさは驚きですよね。ちなみに今回カットは一切おこなっていません。
こちらが完成した写真。ストレートアイロンで熱を加えることにより、さらにコシのある美髪になりました。この写真は少しオイルをつけているので、しっとり艶やかな印象に仕上がっています。ビフォーと比べるとまるで別人のようですね。
1時間30分の施術でこんなきれいな髪になるなんてすごい!今まで酸熱トリートメントとカラーは相性が悪いと思っていたけど、印象がガラリと変わりました!!!
工程の中でも少し紹介させてもらったサミーが発売する酸熱シャンプーとトリートメント。
酸熱トリートメントの効果を維持するために、酸熱でのホームケアをおすすめしています。
・プロトンシャンプー 2800円(税抜)
・プロトントリートメント 3200円(税抜)
▼詳しくはこちらの記事をチェックしてくださいね!
髪質改善には自宅用シャンプー、トリートメントも大切。酸熱トリートメントで髪質を改善
みなさん、サミートリートメント(酸熱)とカラーを実際に同時に行なった工程を見てびっくりしませんでしたか?
酸性とアルカリ性の違いにより、相性が悪い、最大の効果を出すのが難しいと言われていた2つのメニューですが、こんなに短時間できれいなカラーも、強化された艶やかな髪も手に入れることが出来るんです。
結論サミートリートメント(酸熱)とカラーの併用は、美容師のスキルがあれば全く問題く施術いただけます!!!気になった人はぜひお気軽にご相談くださいね
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